Vol.138(2015年04月)
Teija & Pekka Isorättyä
撮るだけKit by Nobuhisa Shimoda
美術人 ♣番組レポート「撮るだけKit」を実際に試してみよう!ぼくはフィンランドから来てくれた二人のアーティスト、ペッカとテイヤにインタビューしてみました。撮るだけキット第一弾になりました。(下田展久)
撮るだけKit(企画・撮影):下田展久
編集:コネクタテレビ
協力:Teija & Pekka Isorättyä、C.A.P.
【関連リンク】
Teija & Pekka Isorättyä
http://www.isorattya.com/
【展覧会情報】
Teija & Pekka Isorättyä
「Lost'n Found Maritime Hospital for Robots/ロボットのための海の病院を捜して」
http://www.cap-kobe.com/kobe_studio_y3/?p=214
【番組制作レポート】
コネクタテレビ初の試みとして、番組企画を考えた人に機材を貸し出して撮影だけしてもらい、コネクタテレビのスタッフが編集を行なうことになりました。
これを「撮るだけKit」と呼ぶことにして、いろいろな人に撮影だけでもやってもらおう、そうすればもっと幅広い番組作りができるかな、、、というわけです。
試しの試し?ということでまずはぼくが撮るだけの人になりました。
ちょうど仕事場のKOBE STUDIO Y3で活動していたフィンランド人のアーティストカップル、テイヤとペッカ・イソラッティアさんたち(http://www.isorattya.com)を取材させてもらうことにし、どれだけ簡単にできるかやってみました。
コネクタテレビの小さなビデオカメラをひとつ送ってもらい、マニュアルをちらりと読みまして、テイヤさんたちと取材の日程を約束して準備完了。完成版は15分以内にするので、あまり撮影しない方が良いと思い、最初から撮影内容をしぼっておくことにしました。特に後で自分が編集するなら撮影時の記憶もあるし、印象に残ったことを番組に組み立てることもできるのですが、他人が勝手にとったものを編集するには素材の意味付けが明らかになっていないと難しいかもしれないと思ったわけです。
それで話題をどんな風に絞ったかをお話しようと思うのですが、ここでちょっとテイヤさんとペッカさんについて書いておきます。
昨年(2014年)の12月1日、彼らはCAPのレジデンスアーティストとしてやってきました。事前に聴いていたのは、二人は夫婦であること、ロボットみたいな動く作品を作っているということ、そしてこれまでいろいろな国のレジデンス施設で活動した経験がありCAPのことはオランダ人のアーティストに聴いて興味を持ったということでした。
彼らの作品自体、面白そうだなと思ったのですが、ぼくは他所のレジデンスプログラムがどんな風に行なわれているのかに興味が湧いてきて、それを聴いてやろうとおもいました。それからレジデンス施設を点々としながら制作するのは何故なのか、なんでロボットみたいな作品を作っているのかも聴いてみたいと思いました。芸術大学を卒業しているはずですが、最初からロボットの作り方の授業があるはずもないでしょうし、どういう経緯でこういう活動になったのか、ちょっと聴いてみたかったのです。
KOBE STUDIO Y3の一室、彼らのスタジオには制作途中の作品があったので、そこでインタビューさせてもらうことにしました。制作中だったのは動く人魚です。でも人魚といってもなんか色っぽいものでもなくどちらかというと八百比丘尼のからくり人形みたいな凄みがありまして、さらに胴体にマグロの皮がいっぱい貼ってあってかなり生臭い。番組では匂いは判らないでしょうが、部屋の外までしみ出して、特に彼らがこの作業を始めた最初の頃は建物の他の団体から苦情が出たほどでした。部屋には他に彼らが飛行機で運んで来たもうひとつの作品であるおばあさんのロボットもありました。
作品、作風を視覚的に紹介しつつ、活動についてのコメントを聴けるということで、これなら時間とデータの節約にもなるかな、と目論みつつ本人たちとも相談して、このスタジオで30分以内のインタビューをすることにしました。
撮るだけKitで編集を担当するのは、加藤さんです。映像の編集作業はいつも時間がかかるし大変ですが、更に人の撮ったものを編集するのは手強い作業になるのではないか、しかも英語だし、、、ここは加藤さんを大事にせねば、と思って計画しました。
彼らへの質問、つまりなにについて話してもらうかということを考える時、前の答えが次の話題を導くような順番に質問して行くことを目指したのです。時間も30分と決めたので、15分以内の番組に編集するのにもだいたい撮影データの半分の長さを思い浮かべて作業してもらえばよいかなあ、、まずデータを観てもらった時にだいたい流れを理解してもらえるかなあ、、、という思惑です。
撮影当日、良い天気にも恵まれて南向きのスタジオは撮影しやすい奇麗な光が十分にありました。作品はかなりの大きさだったので、ちょっと作品の位置をずらして、カメラの位置を決めて三脚を立て、カメラのマイクのチェックをして、準備完了です。
カメラ一台で、インタビューを自分がするのでアングルはずっと固定になります。固定の映像ではちょっと退屈するかなあと思い、作品や材料の動画もちょっと撮っておきましたが、インタビュー時のアングルによく見るといろいろなものが写るようにしました。
番組を観ていただいた通りの、和やかな雰囲気のうちあっという間に30分が過ぎ、質問が延びてやや予定時間を超過してしまいました。
彼らには英語でコメントしてもらい、後で日本語のテキストを起こして、撮影データとそのテキストをコネクタテレビに返却。
編集ラッシュを観ると、出来上がった番組では触れられなかったのですが、一番聴きたかったよそのレジデンスプログラムについての話題は全部カットされていました。実際、よそのことを話すということは、ビデオに映っているスタジオの空間を離れて過去のことを話すことになるわけなので、番組を見る人にとって視覚情報の意味が薄れていって茫洋とした内容になってしまったかも知れません。加藤さんが第三者として判断してくれて、更に話題を絞ってくれたので番組としては判りやすくまとまったと思います。
で、せっかく話しを聴いたので番組では扱えなかったインタビュー全文をテキストでご紹介してこのレビューを終わることにします。撮るだけKit、みなさんも興味が湧いたら、ご連絡ください!
[Pekka and Teija Isorattya Interview 全文]
シモダ:あなたたちは非常に多様な活動をしていますね。ロボット、ビデオ、音楽、、、楽しいでしょうね。まず、連絡もらったときに「私たちは彫刻家とメディアアーティストのカップルです」と言いましたね?何故ロボットを作ってるんですか?それも技術的な観点ではなく、芸術的なポリシーにもとづいて。最初の質問は、何故アートの作品としてのロボットを作っているか、を伺います。
pekka:最初はもっと絵を勉強していました。そしてもっと複雑なものもやってみたくなってインスタレーションをやってみて、、二次元から三次元の作品へって、そしてもっと次元を増やそう!となって時間や動きを加えて、更に音も組み入れて作品の次元が増えて行った。そこまでいったら、もう止められなくなってずっと続けてるんじゃないかなあ。ね?いろいろなメディアを組み合わせてみることで、アプローチが豊かになったりするよね。
teija:結果ロボットみたいなもんになってんだけど、アーティストとしてこの世界を描こうとした時に、機械っていうのがたくさんあるわけで、機械が日常の重要な部分になってきているから、今日の世界を描こうとすると、、、ロボットみたいに見えるんだけど、彫刻、、、ともいえるのよね。あはは
シモダ:あはは、あるいはもっと別の何かとかね。。。
Pekka:この時代に生まれたっていうのがラッキーで、芸術に全く制限がない、何でもアートになりうる。アーティストは自分で選んだ素材をなんでも使って作品を作ることができるんだ。それは面白いことだよね。と同時に様々なメディアを組み合わせて行く時には、それらをどう使うかという問題も出て来る。例えば技術的な部分で、フィンランドの作品(多分おばあさんロボットのこと)ではDCモーターを使ったりしてたけど、(今取り組んでいる)人魚では、、もちろん水で動くわけ。技術的な部分は全て「水」にもとづいているの。人魚だから。ポンプで水を動かして。作品のなかに技術的なことが良い感じでつながりができるんだ。
Teija:それとね、彫刻を動かすようにするために駆動部分をよそから持って来て組み込むのじゃなくて、その部分も彫刻として、、つまり動かす仕組みも作品によって考えだして、彫刻的に取り込んで行くの。
シモダ:ビデオをみるとメキシコではソーラーセルをつかってウミガメロボを作ってたよね。
日本ではマグロの皮を使って人魚。その場所場所で独特なものを見つけて作品に取り込んで行ってるように見えるんだけど、それは重要なことなんですか?
Pekka:そう。なんといえばよいか、、僕らはアイデアを自分の頭から引っ張りだすんじゃなくて、周囲の環境からもらいたいんだ。サイトスペシフィックな方法論というかなあ。なぜなら、ぼくらの仕事の仕方っていうのが、こっちの方でやった仕事のあとに、地球の反対側に行ってまた別のプロジェクトをする。こういう変化に富んだやり方だとその土地の特徴、文化の違いなんかが際立って気がつきやすいし、そういうことからたくさんのインスピレーションを得ることができるんだ。
teija:それにね、たとえばマグロの皮を探すという過程自体が、普通に来たらまず行かないような場所でまず話しを交わすことのないような人達と話して、、、サイトスペシフィックな方法というのは空間的に別の場所に行くことの他に、全く違った文化に出会うことも大きな影響を与えてくれる。マグロの皮って、想像してたのと全然違ったんだけど、実際にどんなものかをここで理解するの。それがまた次のステップになる。
Pekka:現代美術ではサイトスペシフィックということがある種の価値になっている。あるひとつの場所でそこ特有の要素をもって仕事をする。でもそれは、んんんん、、、
シモダ:オッケー。もっと突っ込んで聴きたいんだけど番組は15分だからね~。
両者:あははは~~
シモダ:じゃあ、ビデオ。ある種、ロボットの仕事の記録だったりするわけ?それとも独立した作品?
Pekka:記録だったり、ビデオ日記(video diary)とかだったり..
Teija:見返すために、、、私たちの作業は長時間にわたるから、できあがっちゃうとそれまでどんなだったかわからなくなっちゃうの。時々ね、つらい時もあるのよ、、、あれ?前の方が良かったじゃないなんてことになって。あははは~。それでもビデオがあるからね。
シモダ:ここで展覧会をする時、神戸のC.A.P.でね、この人魚のロボットと制作過程のビデオが登場するわけね。
teija:そうそう。
シモダ:では、音楽は?もう神戸でもイソラッティアスウィンガーズとして演奏もしましたね。ぼく、あなたたちの音楽が好きですよ。音楽の活動とアートの活動に関連はあるんでしょうか?
Tieja:すごいあるのよ。最初に音楽を始めた時、私たちはそれを彫刻的音楽活動と呼んでたの。
シモダ:お~?彫刻的活動?
pekka:最初どうやったらうまく演奏できるか分からないじゃない。それでいろんな角度で直球で音を出してみて、ラッパはでっかいノイズで彫刻制作の最初にラフにカットしているみたいな感じで。そう、恥ずかしがらなくていいいわけ。絵や彫刻で、手の跡が残るでしょ、磨いちゃったりせずに、失敗したところがそのまま残ってたり、描き加えたところが見えてたり、そこが面白いとおもうんだ。
teija:そう、音楽でもね、プロセスが見えてるみたいな。あと人前で演奏し始めた頃ね、、、、彫刻とか作っててやっと出来上がって人に初めて観てもらうとき、人が近づいて来て作品を観て気に入らなかったりして、でも音楽はその場でコミュニケーションができる。アートより、同時進行って感じ。
シモダ:レジデンスについて。ここC.A.P.では地域のアーティストたちがいて、そのアートコミュニティーであなたたちをゲストとして受け入れている。あなたたちは直接、地域のアートコミュニティーにであう。他の国のプログラムはどうなってるの?
どんな国でレジデンスしました?国が?NPOが?多様でしょうね?
あなたの経験から、どんなレジデンスプログラムが面白かった?
Pekka:メキシコ、ドイツ、アメリカ、デンマーク、ヨーロッパの他の国、ロシアにちょっと、エストニア、、、いろいろだったんだけど、小さなプログラムで仕事するときは大抵、主宰団体はレジデンスの場所から離れたところにあってね、、、でももっと大きな団体、C.A.P.みたいところはね、ハンブルグにゲンゲフィートゥルというところがあるんですよ。
teija:非営利団体なの。C.A.P.と似ていると感じてるんだけど、とても大きなアートコミュニティーがあって、アーティスト自身がそのなかに場所を持って、展覧会やイベントなんか実施してコミュニティーの人達がいつも参加していて、ある意味、社会的な力を持っている。ポリティカル(社会的)な力をもっている。反応/対応が早い。だってオーディエンスがそこにいるし、自分たちでなんでも実施できるから。美術館なんかと比べてスピードがあって効果的。そういうところはもっとスローだから。
ゲンゲフィートゥルの最初は、建物とその区画を占領したの、、取り壊されて高層ビルが立てられるところだったとこ。占領して、市に取り壊しを止めるよう申請したのよ、バッハだかだれだかが生まれたとこだとかで、、あああ、違う、シュトラウスね。
シモダ:ということは古い家がいっぱいあるところなんですね?
teija:そうよ。んん、、5年目くらいになるかしら。ここ(C.A.P.)ではあなたたち毎日仕事しててもっと組織されてるけど、、
pekka:ゲンゲ~では月例会議と毎週の会議があってみんな参加する
シモダ:ということは会員制みたいな?
pekka:そう。で、こことの違いは、C.A.P.は有給で仕事をする人がいて市とも繋がっていて、美術館とかにも近い立場というか、公的だな。ゲンゲ~は同様に公的ではあるけど、ボランタリーな仕事の上に成り立っているんだ。ぼくらは社会の中で仕事をしたいと思っている。C.A.P.は、そこでは僕らはアートコミュニティーに対してものを制作し、アートコミュニティーはここでポリティカル(社会的)な地位を確立している。作品、アーティスト、社会に対話がいつもあると感じる。
シモダ:ここのアートコミュニティーに政治的(ポリティカルな)方針があるかなあ?
両者:いやいや、そうじゃなくて、右派左派のはなしじゃなくてね、社会的に活発な。。。
作家は説明する必要はない。芸術作品について話す人がいるけど、ビジュアルアートは観るものであって、何かを与えたり何かと一緒になったり、モノ自体がある。ポリティカルって言った意味は、社会とコンタクトがあるってことで、活動が文化のポリティクスの一部になっているってことなんだ。
teija:それでね、ほかのレジデンスではそういうコミュニティーがないの。たとえば国営の貸しアトリエなんかだとレジデンスアーティストはすごく孤独な状況になる、ずーっと1人でアトリエにいて周囲のことはなにも分からず、、、 自分の場所を見つけるのにすごく時間がかかるの。自分の場所を見つけてインスピレーションを得るところまで、コミュニティーがあるところと比べて二倍くらいは時間がかかるの。
とにかく、そこにいるということがそんなに重要じゃなくなってしまう。だって1人で自分自身の体験を通してしかインスピレーションを得ることができなくて、、、コミュニティーと関わるってことが誰にとってももっと大事です。参加しているひとにはコミュニケーションが。
ここ(C.A.P.)はコンフェレンスって言ってるでしょ。それ好きなの。ことばじゃないコンフェレンス、アートだから。アートと企画、、(C.A.P.>Conference on Art and Art Projectsのことを言ってます)
シモダ:ゲンゲ~についてだけど、好奇心で聴くんですがその名前ってどんな意味なの?
pekka:ゲンゲはギャング、フィートゥルは区域。多分その場所を占領した時に200人くらいのアーティストが入って来て、、ドアを蹴破って入って来て「おれたちのもんだ」って。それでギャング区域かな?
teija:自信ないけど、昔は労働者の住宅区域だったからというのもあるかも。多分その時分から既にそう呼ばれてたんじゃない?
シモダ:アーティストが来る前に?
teija:いやいや50年とか昔にかな?
pekka:100年とか?
teija:そうかも。
pekka:港湾労働者とかがある時期、あそこら辺に住んでたんだ。
だよね?んん、、、よく分かんないや。
シモダ:聞いた話しではフィンランドには時分の家が無いと聴きました。
あなたたちはずっとレジデンスプログラムに参加しているし。それほんと?
pekka:そう、本当。いっつもレジデンスプログラムに参加してて、でもぼくたち、夏は、、ぼくら家はないんだけど船もってるんです。夏の間は船に住んでいる。
シモダ:フィンランドに?
pekka:いや、ストックホルムにあるんだ。スウェーデンの。あ、そうだ、バンもあるよ。あはは~。ベッドがバンにもある。
シモダ:いつも旅行だね。何故?何人かレジデンスに参加したアーティストは知ってるけど、きみらほどいっつもレジデンス中の人達は知らんなあ~。それってあなたたちのアート活動の方法論でもあるわけですか?常にレジデンスに参加している状態にしておくってことが。
pekka:アートで大金稼ぐことはなかなかできない。いろんな小さな仕事が多いけど、レジデンス中は生活費が安くなる。たとえば家を借りるとかするといくらかかる?洗濯機とか高いオーディオとかでっかいテレビとかそんなものを揃えちゃったりすると、なかなか他の国に移動するってことはできませんよね、それでぼくら、、、
シモダ:ということはレジデンスアーティストでい続けるってのが実践的な生活の方法になってる?
一同:あははははは~~
pekka:いいじゃん。
teija:それとね、ずっと住みたいと思える場所にはまだ出会っていないの。いままで滞在して来た場所はみんな好きなんだけど、ここで家を買ってローンを組んで、20年そのまま、、、って考えると、ちょっと怖すぎ。
シモダ:じゃ、アートの見地からいうといろんなところに行くってことが刺激になったりするから?
teija:そうね。それ、本当に私たちの方法論なのよ。旅の状況にあることが。そう日本に来ました、釣り糸を海に落として、、、さて何が釣れるのかほんとに全然分からない。サンタとかコラコラ??(なんだかわかりませんが)とか、たとえ似たようなもんがあっても、それでも全然違うことがいっぱいある。文化的に。いろんなところに行くと、例えば形/形式について考えると、みなそれぞれ違う、それを観るだけで楽しいのよ。
pekka:もうひとつ。ぼくらね、外国人でいるということが好きなんです。色々新鮮で、いつでも疑問をもてる可能性が大きくなる。目が大きく開くっていうか
teija:学ぶための良い方法なの。外国人だから質問が許されることもあるしね。
シモダ:世界中にいろいろなレジデンスプログラムが沢山できています。なぜこんなに多くのレジデンスプログラムができたと思いますか?
Pekka:アートの概念は常に変わっている。作家の立場、社会の中のアート。。アーティストは教育を受け、組織し、社会を発見し、他との交流を、、、
teija:それとアート自体が変わったと思うんです。例えば100年前のアートでは、作家の内面の感情を表現することが重要だった、心理的なこととか、でもアートはなにかリサーチとかもっとオープンなもの、コミュニケーションとかが重要になった。芸術的な実践とか、作品にしてもそう。わたしはアーティストの方法論が変わって来たんだと思う。
pekka:文化、国とか土地とかの橋。アートのネットワークが広がって行く。
シモダ:世界中でそうなってる?
pekka:そうそう。とても良いと思う。レジデンスに行きたがっているアーティストも多いよ。僕らみたいにコンスタントにやっている人もいるし。僕らの役割としては、レジデンスの情報とかをそういう人達に知らせないと、と思ってる。
シモダ:CAPで5月に展覧会しますよね、そのあとは?
teija:ストックホルムからヘルシンキに船を移動する。それに一月かかるの。
シモダ:6月は海のうえ?
Pekka:ちょっとだけ夏にトゥルク?でレジデンスがあって。
シモダ:それスウェーデン?
Pekka:いや、フィンランド。西海岸。
teija:ヘルシンキから100kmくらい。
pekka:それでアッチコッチにいってる作品をかき集めて、ヘルシンキで8月-9月にある展覧会に送って。
teija:10月はロマネ、、、サンタクロースの町よ。
pekka:あとハンブルグに行こうと思ってる。秋に数ヶ月。
シモダ:ゲンゲ?
そうそう
pekka:11月にヘルシンキで展覧会に参加。1月は日本に戻って来て、レジデンス。
シモダ:ああ、遊工房だっけ?
二人:そうそう。
シモダ:うわ、忙しいね。
teija:あとは、、わかんないの。あはは~
シモダ:これで全部聴きました。なんか言い残したことは?
pekka:あるよ。ありがとう。ここで仕事できて感謝。CAPは多分一番おもしろいレジデンスプログラムだ。
ありがと。