前置きが長くなってしまいました。
番組を見返して、固定カメラ1台でほとんどリシャール氏の話しが続くだけ、という無茶な構成に驚いた。実は番組作成当初からこのことについては撮影編集担当の加藤さんとも話し合い、無茶は無茶だが話しがおもしろいし、ちゃんと内容が伝わってるからいっか?ということにしたのを、いま思い出しました。彼の話しは、いろいろ新しい視点を示唆してくれて興味深いものでした。コアなファンの間では伝説のバンド、エトロン・フー・ルルーブランのベーシストだった人なのですが、伝説の、、、とはいえ、ロックバンドのベーシストだったひとがこんなに大きな、そして社会的な事業を推進しているとは、そっちの方が驚きです。
彼の話しを聴いていると、自分の見聞きした事、考えた事、いろいろなことをつなぎ合わせて状況を構造的に把握して独自の視座を生み出し、そこから問題を解決する方法を模索したんだなあ、、ということを強く感じます。彼自身も音楽の演奏だけでなく、もともとこういった社会的な課題を解決していくような文化事業の在り方に興味を持っていたのだと思います。当時、ぼくは神戸でC.A.P.(芸術と計画会議)という現代美術のアーティストの集まりで事務局をしていたのですが、リシャール氏から「"The Rise of the Creative Class"という本を読んだらよいよ、ぼくは同じ意見ではないが、、」とか勧められたのを思い出しました。